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自治体がデジタルスタンプラリーを採用する理由と効果(公募資料から読み解く地域活性の取り組み)

地方自治体では、スタンプラリーにかかる企画提案の公募が、毎年多く出ます。

 

「ウルトラマンARスタンプラリーinふくしま2025に関する業務」委託公募型プロポーザルを実施します(ウルトラふくしま実行委員会) - 福島県ホームページ

https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/11025a/ultrafukushima2025.html

ジャパンエコトラック東三河デジタルスタンプラリー等開催事業の委託先を募集します - 愛知県

https://www.pref.aichi.jp/soshiki/higashimikawa/20250218jetdigitalstamprally.html

千代田区ホームページ - アンテナショップスタンプラリー等運営業務

https://www.city.chiyoda.lg.jp/koho/kuse/nyusatsu/proposal/20250221.html

 

ここでは、スタンプラリーが採用される理由と効果について書きます

 

illust DALL-E


自治体が採用を決める主な理由

デジタルスタンプラリーが自治体に選ばれる最大の理由は、地域活性化と観光促進への期待です。特定のスポットを巡るよう促すことで、地域への来訪・回遊のきっかけを作り出し、地域の活性化や売上向上が見込めます。観光DXの一環として、地方創生を目指す自治体にとって効果的な手段となっています。

もう一つの重要な決め手は、コスト削減効果です。紙の台紙の印刷、配布、回収が不要なため、印刷代と人件費を大幅に削減できます。また、現地での準備工程が少なく、回収や集計の手間も省けるため、限られた予算内で効果的な施策を実施したい自治体にとって魅力的な選択肢となっています。

データの収集・分析能力も見逃せない利点です。参加者の行動データをデジタルで収集・分析することで、次回のイベント改善や参加者のニーズ把握が可能になります。地域振興策の立案に活用でき、PDCAサイクルを回しやすくなります。

 

 

なぜスタンプラリーが自治体事業に長く採用され続けているのか

スタンプラリーが長く採用され続けている主な理由は、比較的シンプルな仕組みでありながら、「回遊性の創出」という観光振興の基本的課題に対応できるからです。観光客が1カ所だけ訪れて帰るのではなく、複数のスポットを巡ることで地域全体への経済効果が期待できます。また、デジタル化以前の紙のスタンプラリーからの伝統的な流れもあります。「スタンプを集める」という行為は日本人にとって馴染みのある行動パターンであり、自治体としては新しい仕組みを一から作るよりも、既に理解されている仕組みをデジタル化する方が採用のハードルが低いという側面もあるでしょう。

 

スタンプラリーに実際の効果はあるのか

効果については、検証方法によって評価が分かれます。一般的に報告されている効果としては、回遊性の向上、滞在時間の延長効果などがありますが、リピーター創出については明確なエビデンスが少なく、一過性のイベントで終わるケースが多いように思えます。実際のところ、「スタンプラリーがあったから来訪した」という効果よりも、「すでに来訪した人が、たまたまあったスタンプラリーにより、予想より多くのスポットに誘導できた」という二次的な効果の方が大きいと考えられます。

スタンプラリーのKPIをどう決めているのか・いないのか

KPIを公募の要件に出す自治体が多い中で、スタンプラリーのKPIは効果に直結していない可能性があります。最も基本的な指標は参加者数ですが、「アクセス数(ダウンロード数)」と「実際に使用した人数」の区別が不明確なケースが多いです。そもそも、スタンプラリーの利用が増えたことで観光スポットの集客が何%アップしたというひもづけは間接的なことがあります。スタンプ取得数などアプリのCSVで分析するケースもありますが、それが効果にどう結びついたのか、検証が求めにくいかもしれません。来訪者増加率も、他の要因(季節変動、イベント、天候など)の影響を排除して効果測定することは基本的に難しいのです。現実的な策として、もし、スタンプラリーを毎年同様の規模で開催するのであれば、前年度比較をKPIにすることもできますし、利用ユーザに対してアンケートを実施することで、その結果を異なる誘客事業につなげることができる(KPIはアンケートの満足度)だと思います

利用するユーザに本当にメリットがあるのか

ユーザー側のメリットは景品や特典の魅力、観光体験の質的向上などがあると思いますが、コンテンツが魅力に欠ける場合や、スタンプをしなくても得られる特典であったり、単にスタンプを集めるだけの単調な設計の場合は、ユーザーメリットは限定的になります。現実的には、キャラクターや作品のコラボを通じたスタンプラリー、またはスタンプラリーでしか獲得できないオリジナルの特典が、ユーザを誘導するきっかけになるかと思います

 

自治体側の事情(コスト)が採用する理由ではないか

コストは重要な理由ではありますが、近年は紙を使わない代わりに動画やゲスト招聘、WEBプロモーションに金額をかける場合も多く、やはり企画次第のところがあります。また、スタンプラリーは実施実績報告書も作りやすい、イベント集客と利用実績を数値で表しやすく、予算執行の説明責任を果たしやすいというメリットもあります。同じ仕組みにおいて、別の事業に転用しやすいという効率性もあります。数値が明確に証明され、かつコストパフォーマンスが良く、実施しやすいという理由で採用されているケースが多いことはあると思います。

最後に

色々とデメリットのようなことも書きましたが、地域活性化の手段がデジタルへとシフトしていく中で、スタンプラリーは紙の時代から長くのこる行政イベントの重要なツールです。今後も同様の誘客事業はすすむでしょう。また各地を歩いてまわるだけがスタンプラリーではなく、同じ場所に何度も足を運ぶことで特典が累積されていくアイデアもあります。ハコモノとしてのスタンプラリーから、自由なアイデアによる周遊・集客企画がこれからはもっと出てくると思います。

参考リンク

観光DXナレッジ集 国土交通省(PDF)

https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001745312.pdf

地域社会のデジタル化に係る 参考事例集 [第3.0版]総務省(PDF)

https://www.soumu.go.jp/main_content/000949884.pdf

Raund - デジタルスタンプラリーをかんたん構築 - ラウンド

https://raund.net/

*この記事は調査分析のために一部生成AIサービスを活用しています。事業の詳細は観光庁のWEBサイトでご確認ください。