就活生に贈る正しい企業研究、WEBサイトの見方。

就活生にとって、企業のWEBサイトは求職活動における重要な情報源であることは常識ですが、そのリサーチを正しく行えているでしょうか。これから就職するかもしれない企業のビジョンや方向性、事業内容など、企業の多面的な情報を調査し理解するためには、企業の公式な情報発信源であるWEBサイトを正しく読み取る必要があります。

ほとんどのWEBサイトにはサイトマップが存在します。いわゆる設計図です。「サイトマップ」というページか、上部（フッター）下部（ヘッダー）にナビゲーションメニューがあります。バナーで掲示している場合もあります。WEBサイトのサイトマップを知ることは、企業の建築構造を知ることで、それは企業の意図と方向性を理解する最初のステップです。

一番良い方法は、会社概要のページやパンフのPDFを全部みることではありません。

• 社長挨拶があるか。どんな内容か。
• 経営方針やスローガンがあるか。その方針は理解できるか。
• 採用ポータルサイトでなく、それらはコーポレートサイトにも掲載されているかどうか。
• 採用サイトとコーポレートサイトで、記載に異なる部分がないか。

などです。企業が就職希望者だけでなく、ステークホルダーに対しても、企業のビジョンを示しているかどうかが大切です。

業務内容も大事ですが、「沿革」が大事です。もともと企業が何からはじまり、どのように変革し、今何にシフトしているか。

「取引先」や「取扱品目」をみて、対象となる顧客を予想してみるとよいでしょう。それは自分が入社した場合の顧客でもあります。

ニュースリリースは、企業の最新の動向や成果を知るための重要な情報源です。SNSの投稿をしているだけでなく、WEBサイトに新着情報があるか。その情報をSNSにシェアできているかが大事です。企業の情報はSNSでなく、WEBサイト（会社所在地）をプラットフォームとして発信するべきだからです。

また最新情報からどの程度期間がたっているかも留意しましょう。半年以上あいていると、WEBの発信が滞っていることがあります。

CSR活動は企業が社会的責任を果たすための活動で、企業の価値観を反映しています。どんな社員が働いているかもこの報告などで分かります。企業の素顔を見れる貴重な機会です。

「企業名＋評判」は、検索エンジンのキーワードとしても強いですし、元社員のレビューや業界の評価を参照することで把握が可能です。しかし、これらの情報はあくまで一部の意見です。評判を読んだ読者は、読み取った内容に左右されず、自己で判断することがもっとも重要です。

また、ＡＩ生成による企業リサーチはまだ不十分であり、正しくない理解につながる可能性もあります。最終的には自分自身がどう思うかなので、できるだけオフィシャルな情報を読み取るようにしましょう。

就活生が企業研究を行う際の方法論について書きました。WEBサイトのサイトマップや企業のビジョン、方向性、事業内容、ニュースリリース、CSR活動の見方について具体的なアドバイスが記載されており、就活生にとってお役に立てれば幸いです。

ただし、これは、希望企業に内定をもらうためのテクニックでも、面接や自己紹介書に役立てるものでもありません。自分の未来を予想するための適切な情報整理の一環と考えてください。素晴らしい社会人生活になることを願っています。