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経営環境の変化を察知する能力

ITコーディネータのプログラムガイドライン(PGL)には「常に変化へのアンテナを張り、変化の先にある本質を見逃さない(環境変化に敏感になる:環境変化洞察の原則)」とあります。

 

それではアンテナを張るべき、変化を見定める環境とは具体的にどこなのでしょうか。

 

ここでは項目の一例を挙げながら、店舗販売をする経営者を想像して考えてみます。

 


経営者がアンテナを張るべき、変化を見定める環境

1. 顧客層

 顧客の好みやニーズの変化に合わせてサービスを調整する必要があります。例えば、店内でアンケートをとり、顧客の要望や好みを集計します。

 

2. 競合他社の動向

 競合他社を監視しておく必要があります。例えば、競合のWEBサイト、ニュース、出店、フェアなどの情報をチェックして、サービスや価格を検討します。

 

3. 売れ筋の商品

自社の売れ筋商品の変化を把握し、将来を予測して在庫を最適化する必要があります。

例えば、期間別の売り上げデータを分析したり、販売員の気づきを収集します。

 

4. 法律・ルールの変更

法律や規制の変更時期が発表されれば、施行日までに対応する必要があります。

例えば法改正の閣議決定や行政の新着情報をフォローし、必要な情報は通知を受けるようにします。  

 

5. 時代の流行

時代のトレンドに敏感であろうとする必要があります。

例えば、SNSや展示会などからトレンドを把握します。流行を追うというよりは、トレンドが自分のサービスにどのような影響があるかを考えます。 

 

6. 世界情勢

国際的な出来事に注意を払い、市場への影響を警戒する必要があります。

例えば、 英語を自動翻訳したりして国際ニュースや政府会見をチェックします。

 

7. 社会的責任

環境への配慮や社会的な貢献を考慮する必要があります。

例えば、店内周囲の清掃活動や、ボランティアなど持続可能な社会活動について実行します。企業コンプライアンス違反の事例把握も必要です。

 

8. 人材

採用人材の傾向を理解し、適切な人材を育成する必要があります。

例えば、面接内容の改善、キャリアアッププランの策定、社内スタッフの意見収集など優れた人材を獲得した育てる地盤を作ります。

 

 

9. ビッグデータ

ビッグデータを収集・解析し、戦略判断に活用します。

例えば、政府や自治体が公表している統計資料やオープンデータを利用し、売上予測の資料とします。

 

 

10. 管理能力

時代に合ったリーダーシップや戦略をたてるための能力を磨く必要があります。例えばリーダーシップ開発のプログラムに参加したり、最新の成功事例を学びます。

 

まとめ

こうしたことは、当然と思う方もいると思いますし、実際にされる方も多いでしょう。

 

環境変化の洞察には、ニュースに触れたり、SNSからの情報収集だけではない、本質を見極める能力が必要です。

 

多くの資料を集めても、そこには数字しか載っていないかもしれません。戦略の正解が載っているわけでは無いのです。

 

たくさんの情報の先に何があるのか、そこでみた変化に対して自分ならどうしていくのかといった考えを常に持ち、変えていこうという意志が大切です。

 

さまざまな人に会うことにより、第三者の知見や外部のアドバイスも役にたつことがあるでしょう。

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