今さらきけない「ソリューション」とは

ソリューションという言葉は、広く浸透しているようにみえて、実は説明が難しいと考える企業の方も多いかもしれません。この記事はセールスを上げたい方、自社のサービスを見直したい方におすすめです。

ソリューション（Solution）は、英語で「解決する、解決策」という意味です。お客様が困っていることや悩んでいることを解決することやその方法のことです。ビジネスでは、サービスを通じてお客様の課題を解決することが大切ですが、時折、セールスのプロセスが、課題よりサービスが先にきてしまうことがあります。新サービスを新規顧客へ提案する場合は特にそうです。

たとえば、売り上げがここ最近下降気味のお店があったとします。このお店に、新しいPOSレジシステムを開発したメーカーの営業が「新しいレジを開発したので、ぜひ導入しましょう」と言うのでは、ソリューションになりません。売上が下がっていることを提案のきっかけにしていないからです。「なぜ売り上げが伸びないのか」を考えた上で、「新しいレジを導入することで業務効率を向上させ、売上の見える化ができます」という考察と提案とともに、解決のやり方を持って行くのがソリューションです。一緒に原因をさぐり、必要な策を提案することが受注に繋がります。

ただ、お客様とそこまでの関係性になるのは、新規顧客獲得においては難しいでしょう。「どんなことで困っていますか？」「何か悩みはありますか？」と、聞く段階にないからです。それではどうするか。自分たちの製品がどのような課題を解決するものであるかを常に考え、それにあてはまる顧客を探し続けることです。そのお客様はある日急に登場し、思わぬ場面で課題を聞くことがあるかもしれません。そのときにソリューションをすぐ提示できるかどうか、知見と常日頃からのサービス価値を理解し把握していることが大切です。

ソリューションサービスと名のついたものは、お客様の課題解決の最大公約数であるものが多く、ある意味どんな顧客にもあてはまる場合があります。しかしその課題の重要度はそれぞれ異なります。「まるごと相談」とか「なんでもサポート」とか「よろずコンサルティング」などはそうです。ソリューションサービスを使うには、できるだけ適用する課題を明示した上で、提案しながらお客様の反応を見ることが大切です。そして、自分たちのサービスや商品が、どんな問題を解決できそうなのかを常に考えて、いつでも提示できるようにすること。これがソリューションの本当の姿です。

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