ビジネスにおいて納期は必ず理由が存在します。納期の理由背景にある意味を掘り下げていけば、お客様をより深く理解するきっかけとなります。
納期における理由とは、おおよそ次のようなことがあります。
- 納期は何らかの理由や約束事で決まっている。例えば契約年度終了、年度末。
- 納期は決まっていないが、その期日にしようと思った理由がある。例えば創立記念日や採用解禁日
- 納期の先に、お客様のお客様がいる。例えば商品の販売開始日。
- イベントの日程が決まっている。納品についてお客様は複数業者とやりとりしており、かなり混乱している。
- 来年から社名が変更する。変更にともなって関連する多くの案件・納期がある。気づかない案件があるかもしれない。
- 今月で社員が退職する。急に言われたので新しい人材が早急に欲しい。
- 補助金の執行終了時期。申請が通ったがこの日までに報告しないといけない。結果かなり急ぐ。
- 競合が近くに出店し、対抗策を考えないといけない。アイデアも含めて早く欲しい
- 社長から急に言われた。その理由はわからないが、想像はできる。顧客プレゼン日・出張が決まっているなど。
- 納期に意味はないが、今までがそうだったからというのが理由。変える気がない。
まだたくさんあると思います。
納期というのは、受託してから納品までの工数を計算するための目安ではなく、お客様が提示したゴールです。納期に対して行うプロジェクトマネジメントは重要なスキルですが、大前提として、何のためにそのゴールをめざすのかを知らなくてはいけません。
どんな理由があっても、ビジネスの世界で設定された納期は厳守です。英語ではdeadlineといいますが、その響きからも、deadlineは必須の事項です。
受託側が考えることは、納期の決まり方と柔軟性です。それはなぜそうなったのか、決裁権はどこか、納期は状況に要求に応じて変えていけるものなのか、あるいは要求が変更して急に変わる可能性があるのか、
大切なのは納期の意味を知ろうとするかどうかです。なぜその日付が選ばれたのか、なんとなくなのか、なんとなくなら他の曜日ではいけなかった理由・習慣があるのか(例えば担当者が来週から休み、といったことも、営業担当者には知らされずに依頼がくることもあります)
何がその背後にあるのかを理解することは、お客様とのつながりを築くのに役立ちます。日付に限りませんが、そのようなヒヤリングを継続することで、長期的なビジネスの成果につながるでしょう。