Youtubeショートをはじめとする縦動画のプロモーションが増えています。横動画をメインとし縦動画をダイジェスト(ショート)とする手法から、縦動画を中心としたプロモーションが増えています。ここでは、プロモーションに縦動画を採用する場合のポイントや縦動画コンテンツの今後の予測を書きます。
縦動画がプロモーションに有効である理由
- スマートフォンを縦向きにしたまま、フルスクリーンで視聴できます。横サイズの動画視聴に対して、縦動画のスマートフォン占有率は約300%と言われます。
- 横向きの動画をフルスクリーンで視聴するには、スマホを回転させなければいけません。多くの映像配信サービスがそうです。縦動画はスマホの向きを変えずに視聴できるため、視聴者のハードルが一つ下がります。
- WEBサイトの閲覧においてモバイルとデスクトップの比率は7:3またはそれ以上です。スマホでの閲覧最適化を動画にも適用すべきです。たとえば、WEBサイトに縦動画のYouTubeを埋め込むなど。
- スマホでの縦視聴が増加し続ける中、映像コンテンツだけが横動画での制作を続けています。これはテレビや映画館、DVDなどのフォーマットが横であることが大きな理由ですが、今後生活様式の変化に伴い縦型の良質なコンテンツが量産される可能性があります。
- 縦動画コンテンツ業界はまた始まったばかりで、今後多くのクリエイターにチャンスがありますし、従来のプロの映像作家が縦動画の制作にのりだす可能性も大いにあります。
現状の縦動画コンテンツの課題
現在は動画クリエーター人口が増え続けており、プロもアマチュアも同じ世界にいます。クオリティは少しずつ上がってきていますが、現状では以下の様な課題があります。
- 作品のオフショットや裏側などのコンテンツが多い。
- プライベートや「踊ってみた」などの個人的な発信が多い
- 作品の宣伝、ダイジェストとしてのコンテンツが多い。
- 映像作品としてシナリオのある作品がまだ少ない
- AIやテンプレートによる撮影・編集が多くをしめており、そのクオリティが一律。
縦動画に今後増えてくると思われるコンテンツ
今後はスマホ視聴や縦型ディスプレイに特化したプロの作品とそうでない作品(AI)がはっきり分かれてくると思います。
- AI編集による、ほとんど違いのない素材を利用した動画
- AI編集により長尺動画をピックアップした切り抜き動画
- 従来の映像作品を縦型に特化して再編集した作品
- 1分間のシナリオを完璧につくったオリジナルの「縦映画」「縦ドラマ」の配信
- 縦映像を基準に構成されたミュージックビデオやライブ配信映像
縦動画の撮影の仕方
縦動画が普及してきましたが、テレビやパソコンモニタ 映画のスクリーンが横でありカメラ機材のフレームが横であり続ける限り、動画の主フォーマットが横比率であることに代わりはないと思います。しかし縦動画の活用も視野にいれることが重要です。いずれは横型の流用で縦動画コンテンツをつくるのでなく、縦専用のクリエイターが登場すると思います
- グリッド機能を使って、中心に人物や被写体を必ずいれておく
- 4Kで撮影する 縦比率に拡大したときに解像度が半分近く落ちるため
- vertical(縦)フォーマットをもつカメラをスマホ以外に導入する。
- 通常の横動画も作るなら、同じシーンを縦と横で複数回撮影しておく。フォーマット変換と解像度の課題を解決する。縦オリジナルの追求にもなる
- 移動するシーンは縦動画に見づらいことがあるため、パンやチルトは使わず、人物を中心におき背景が流れるカットにする
- 登場人物を1人か2人にする。
- セリフやアクション毎にシーンを切り替える。もしくは同じシーンでズームイン。アウトを行う。
- 字幕や情報表示の対策として下部(左下)に表示スペースが保てるようなカットにする
- 投稿アプリのプレビューテストを行う。
- 同じテーマの作品を複数回投稿できるようなシナリオ・ラインアップにする
縦動画に新しく魅力的なコンテンツが生まれていく理由
- 新しい映像表現の可能性
- 映像の構図やカメラワークが変わります。映像作家や映画監督が新たな表現の可能性を探求し、斬新な作品を生むでしょう。これはプロフェッショナルだけの話ではなく、宣伝・広告に縦動画を活用しようと考える広告主も、縦動画の表現訴求に期待ができます。
- シナリオ・ストーリーの変化
- 縦動画の形式は、台本や伝え方にも影響を与えます。縦になることで人物のアップが増え、視聴者と接近した印象をもたらすため、感情の表現が深くなります。またテンポやリズムももっと早いものになる可能性があります。映画やドラマでは表現しきれなかったスピーディーなエンタメ作品ができるかも知れません。広告でいえば、短い時間でより情報の訴求ができる可能性があります。
- SNSへの適合性
- 縦動画作品のSNSシェアが増え、映画館やテレビよりも爆発的な人気を持つ可能性があります(もうすでにあると思います)今後は映画やドラマが主ではなく、縦動画の作品をきっかけにした映画やドラマが生み出されていくと思います。
プロモーションとして縦動画を採用するときのポイント
- 縦スペースの最大限の活用
- 簡潔なメッセージ(最後ではなく、最初にインパクト)
- SNS最適化(現状だとYouTubeショート、インスタ、TikTok等)
- リピート再生に耐えるストーリー
- 15秒~1分
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